JUN JOB WANTED

刺激し合えるフラットな組織を目指して。特別対談(後編)

刺激し合えるフラットな組織を目指して。特別対談(後編)

JUNの現在地とこれからについて、佐々木 進(代表取締役社長)と三枝 吏(取締役執行役員人事部責任者)が考えを巡らせる対談インタビュー、後編。

JUNの強みや中の“ひと”について話を聞いた前編に続き、後編はその土台となる組織づくりにフォーカス。社員共通の価値観として定めている「5RULES」や、コミュニケーションを活発化させるための仕組みや制度について話を聞きました。

JUNが目指す姿、価値観とは。
みんなの想いをひとつにする「5RULES」

―行動指針として掲げている「5RULES」について、お二人の考えをお聞かせください。

佐々木

JUNは60年以上の長い歴史がある会社だからこそ、みんなが目指す姿として言語化したものがないと継承していけませんし、事業が多様だからこそ根本的な行動指針を明らかにしなくてはいけない。

そう思って定めたのが5つの行動指針(Human First、Global Identity、Extreme Quality、Be Foolish、Happiness for Everyone)となる「5RULES」です。

これができたのは2000年頃。それまでJUNが大切にしてきた価値観や行動について改めて考え、5つにまとめました。さまざまな価値観や考えを持った人達が集まっているからこそ、想いをひとつにするための軸としています。

三枝 

立ち返るものがある、ということは組織においてはとても大事で。最近は、採用面接の場でも「5RULESのこれが良いと思う」という声をよくいただきます。個人的にもおもしろい指針だと思いますし、個性のある会社だからこそだなと。

一人ひとりのパーソナルな価値観はもちろん違っていいけれど、仕事における考え方や行動の根本は「5RULES」を大事にしてほしいし、判断に迷った際の拠り所にしてほしいですね。

佐々木

そうですね。僕が一番やってほしいのは「5RULES」を自分なりに噛み締める作業。「これってどういうことかな?」「こういうことなのかな?」と、自分なりに思考して解釈したうえで自分のものにしていくことが重要だと思っています。

例えば、昔は朝礼のときに社歌を歌ったり、体操をする会社もありましたよね。ちゃんとその意図を理解してやっているのか、言われたからやっているのかでは全然違う。「5RULES」も自分なりに意味があるものとして捉えてもらえると嬉しいです。

社員同士のつながりが生む発見と成長

三枝 

意図を理解する、という点でいうと「制度」に関しても同じことが言えそうです。ただ決まりごとだからと受け入れるのと、その目的を理解して受け入れるとでは、活用度合いに差が出ると思うので。

例えば、JUNでは以前導入していたフリーアドレスを廃止してチームごとの配置に変えたり、コロナ禍が落ち着いてからは原則出社に切り替えたりなど、都度ルールや制度を変えてきましたよね。

佐々木

チームで仕事をするにあたって、コミュニケーションの質と量はとても重要です。それは配置ひとつとっても大きく変わる。人材育成という観点で考えても、フリーアドレスでは人が育ちにくいという課題感がありました。

特に新人の方にとっては、スキルアップするうえで上司や先輩メンバーとのコミュニケーションが必要ですし、隣の人が何をやっているのかを見て、自分で何かを感じとるような機会も大事だと思っています。

その流れで、リモートワークも止めようと。時間の使い方や効率面で言えば出社とどっちがいいの?という議論は当然あると思います。それでも、人と人とが直接コミュニケーションをとることで得られる成長や発見には変えられない。中長期的な個人の成長や会社の発展を考えても対面で話せるオフィスワーク基本に戻して良かったと思っています。

三枝 

フリーアドレスもリモートワークも廃止してみて、今後やっぱり違ったとなるかもしれません。でもまずはやってみようと。うまくいかなければ、また変えればいいので。課題感がありながらも失敗するリスクを恐れて何もしないのではなく、JUNでは基本的に、失敗してもいいからすぐ変えてみるというスタンスです。

組織づくりに正解はない。
失敗を恐れず、変化と挑戦を絶やさずに

三枝 

最近は、もっと風通しを良くする目的で、役職ではなく誰でも“さん付け”で呼ぶようにもしましたね。社内では「社長」ではなくて「佐々木さん」と呼ばれますし、逆に先輩も後輩に対して「◯◯さん」と呼ぶ。

佐々木

役職や社歴に関係なく“さん付け”で呼ぶことで、よりフラットな議論ができるようにしたいという狙いがあります。社内の状況や時代の流れに合わせて制度もいろいろと変化させてきましたが、正解はないんですよね。失敗することもあるかもしれないけど、試行錯誤を繰り返して精度を上げていくことで、今よりもっと強い組織になると信じています。

三枝 

社内交流を活発化するための「同期会」や「全国店長会」、さらに「クリエイティブサミット」という学びを目的とした社内イベントなどもありますが、社員同士のシナジー創出を目的にした仕掛けは今後もどんどんやっていきたいですね。

佐々木

「クリエイティブサミット」では内勤者を集めて講義をしたり、新しい事業を考えるワークショップやグループディスカッションをしたり。我々の事業はどれだけクリエイティブなアウトプットがあるかが肝ですから、発想力を誘発するような機会になればと。

三枝 

「ROPÉ (PINK)NIC (ロペピンクニック) 」というお客さま向けの体験型イベントも、もちろん社外向けに行ったものではありますが、社内の交流や一体感が生まれたという声を聞きました。

佐々木

企画から運営まで全部自分たちでやった、というのが大きいでしょうね。もちろん「ROPÉ PICNIC」というブランドがメインのイベントでしたけど、全社をあげて取り組んだこともあって自然と一体感があった。他部署の社員からは、「大変だったけど達成感があった」「色んな事業部とのネットワークができた」という嬉しい反響もありました。

お客さまに楽しんでいただける仕掛けは今後も考えていきたいですし、JUNの社員たちにとっても学びや刺激をインプットする機会がたくさんある。そんな会社をつくれていると嬉しいなと思います。

>>“個”の力がJUNの未来を切り拓く。特別対談(前編)